電動ガンをカスタムするには必ず必要な消耗品があります。特にメカボックスを開けて閉じてという作業は非常に面倒なので、できる限り試行回数は削減したいものです。
本稿では「あぁっ!これがない!」でカスタムを中断せざるを得なくなることがないように、カスタムするときに高い頻度で使う消耗品をまとめて紹介します。
シールテープ
気密を取るならシールテープ。固定するならシールテープ。一家に一巻シールテープ。何かと役に立つシールテープはカスタムの必需品です。
日常生活では配管や車などをDIYでいじる人以外にはあまり馴染みがありませんが、エアガンは気密を保つのがとても大切なため、薄くてよく伸びて空気を通さないシールテープはエアガンカスタムを行う人であれば誰もが一巻は常備しています。
よく使う場面はインナーバレルとチャンバーパッキンの気密取りやシリンダーヘッドの固定などです。
どうにも初速が出ないのでスプリングを強化しようと思っていたけど、シールテープで隙間を埋めたら初速出たわ
なんてこともよくあります。
バレルのような円形の部品に対して、まっすぐぐるりと巻きつけましょう。一周巻いたらそのままの方向に引っ張って引きちぎります。
シールテープにしわができてしまうと、そのしわの隙間から空気が抜けてしまうので、シールテープの効果が半減してしまいます。
シリコンスプレー
カスタムだけでなく日常的なメンテナンスにも絶対に欠かせないのがシリコンスプレー。
なんか動きが悪い気がするからガレージにあった5-56吹いとこ
は絶対NGです。400円以下と全然高い買い物ではないのでシリコンスプレーにしてください。
別の記事でも説明していますが、5-56を吹くとエアガンがお亡くなりになるので絶対にシリコンスプレーを使ってください。
シリコンスプレーの用途は多岐にわたります。
サバゲー後のインナーバレルの掃除からチャンバー内の潤滑、インナーバレルの気密上げなど、手軽な維持、清掃に何かと使います。
シリコングリス
シリコンスプレーより少し奥まった部分をカスタムするときに必須になるのがシリコングリスです。
インナーバレルのパッキン周りの潤滑剤にはシリコンスプレー派、シリコングリス派、高粘度グリス派といくつか流派がありますが、共通してメカボックス内の下図赤枠内はシリコングリスを使用します。
シリコングリスにはシリコンスプレーのように摺動を滑らかにし、部品同士の接点を保護する役割があります(電気的な接点の話ではありません)。
特にシリンダー内には指でシリコングリスを塗り回しましょう。上図には写っていませんが、スプリングやスプリングガイドにもおまじない程度にシリコングリスを薄塗りしておくと摺動が滑らかになる気がします。
しっかりとシリコングリスを塗り込む必要があるのはピストン、シリンダー、シリンダーヘッド、ノズルです。塗りたくり過ぎて空気の通り道を塞いでしまわないようにご注意ください。
高粘度グリス
ここまではホームセンターで売っているものを紹介してきましたが、高粘度グリス(ギアグリス)は電動ガン用のものがおすすめです。筆者は秋葉原に行くたびに東京マルイのグリスを一掴み買っています。
筆者はグリスを使い分けるのが面倒くさくてメカボックス内の全部品にシリコングリスを塗りたくって回したことがあります。異音がしてメカボックスを開くと中でグリスが飛び散ったりセレクターから溢れたりして大変なことになったことがあります。(なんであんなことしたんだろ)
高粘度グリスはメカボックスのギア3枚とモーターのピニオンギア、ピストンの歯に使用します。
そんな部位には遠心力に振り落とされずに潤滑ができるように作られた高粘度グリスが必要になります。
上図は既にグリスが塗られているギアの写真です。グリスは筆を使ってギアの歯1枚ずつに薄く、厚さを感じない程度に塗りましょう。めんどくさいですよね。でもめんどくさがると筆者のシリコングリス事件ような失敗をします。
パーツクリーナー
パーツクリーナーは要するに石油スプレーです。メカボックスをグリスアップするときは先に付いていたグリスを洗い流す必要があります。また、グリスアップが目的でなくとも、メカボックスを開けるのは面倒なのでどうせ開けた時に定期清掃だと思ってメカボ洗浄をしておくと精神衛生上も良好です。
100円ショップで売っているステンレスのトレーにギアを並べてパーツクリーナーを吹きかけ、100円ショップで束で売られている歯ブラシなどでゴシゴシ洗うと面白いように汚れと油が落ちてきます。
モーターコネクター
外装カスタム、内部カスタム問わずモーターは付け外しを繰り返す部品です。そうして付け外しを繰り返しているとあるとき金属疲労でコネクターがポキッと折れます。
モーター変えた!シム調整もできた!グリップも変えていざ試射だ!というタイミングで銃が動かなくなったときにパッと直せるように工具箱にモーターコネクターは常備しておきましょう。
これも筆者が秋葉原に行くと一掴み買うアイテムの一つです。
熱収縮チューブ
熱収縮チューブは配線系の修理、カスタムに必須の消耗品です。
ヒューズが飛んで絶縁されればいいのですが、ヒューズレスの電動ガンではショートするとリポバッテリーが異常発熱して炎上する恐れがあります。
分解するたびに自分が動かした部品の配線は念入りに確認しておきましょう。
配線の皮膜が破れかかっていたら黄色信号です。見逃さずに熱収縮チューブを被せて保護しておきましょう。
ヒューズ
ヒューズはどんな電動ガンをカスタムするときにも付けておくべき部品です。
たまにヒューズレスの方が通電効率が良いという人がいますが、それは直火の方がフライパンを通すよりよく焼けると言っているのと同じです。
一般的な電動ガンを7.4V 30C以下で動かしたいのであれば、20Aのヒューズを用意しておけば大丈夫です。30A, 40Aという大容量のヒューズを使っていると、ヒューズが切れるときにはバッテリーやメカボが壊れているという本末転倒な結果になることがあります。
そういう意味でもヒューズの必要性は過去よりも高くなっていると言って間違いありません。
ヒューズの装着自体はハンダ付けができれば全く難しくありません。
以上がカスタムする際には必ずストックしておきたい消耗品の一覧です。