サバゲー中に味方と華麗な連携をしたいものの、結局アタッカーは後先考えずに突っ込んで死ぬし、ディフェンダーは自陣から動かない。ラスト30秒のコールで慌てて動き出すも後の祭り。後続はフラッグに近づくことすらできずにタイムアップでドロー。
この繰り返しから抜け出したいからチームで「トランシーバー買おうぜ!」と言って仲間内の何人かでトランシーバーを買ったはいいが、なんとなく3回目くらいからみんな使わなくなってきます。
さて、なんとかしよう。
従来のトランシーバーが抱える3つの課題
みんな持ってますよね。icom IC-4100シリーズ。価格の割に軽くて電波強度が強く、安定した通信ができるのでサバゲーマーにこよなく愛されています。
ところがこいつには課題があります。そもそもサバゲー特化のガジェットではないのでサバゲー用に使うと課題が出てくるのは当然です。
かさばる
まず携帯方法に困ります。プレートキャリアを付けていれば背中などにラジオポーチをつける余裕がありますが、夏場はファーストラインだけでゲームすることが多いので、無線機をしまっておく場所に困ります。
軽いとはいえ無線機は無線機。ガスブロのマガジン1本分くらいはあります。
というわけでマガジンポーチとは別の運搬手段を一つは用意しなくてはいけないので、どうしてもかさばってしまいます。また、アンテナと体が干渉しない場所に装備する必要もあります。
腰とかにつけると意外とリーンしたときに干渉して「いてて」ってなります。
落ちる
無線機から有線ケーブルのピンマイクを繋いで胸元に留める使い方が一般的だと思いますが、これがエアガンと干渉することが多いです。有線イヤホン使用時のように胸元をケーブルがプラプラしている状態なので、スイッチングするときにインカム部分が「ブンッ」と勢いよくぶっ飛んでいくことがあります。結構よくあります。
これが起きると耳は痛いし、壊れていないか心配になるし、それ以前にゲームから一時離脱する形になるのでテンションが下がります。
無線機は落ちても腑に落ちないぜ
手が離せない
最後にこれが一番きついのですが、インカムに向かって話すときは片手でスイッチを押しながら話す必要があります。
結局リロードのタイミングで味方に連絡して顔を出したらガンロックを奪われていたりします。
無線で連絡した味方がカバーしてくれたけど、自分がバリケに釘付けにされていたらプラマイゼロじゃね…?
BONXとは
というわけで調達してきたのはBONXです。
4年くらい前にヨッピーさんが練習用ゲレンデで使っていた記事を思い出して買ってきました。
別に提灯記事でも案件記事でもなんでもないです。使ってみたら良かった、それだけの話です。
BONXの機能
BONXはスマホを介しての通話をアシストする装置です。Bluetoothでスマホとペアリングし、専用のアプリで作成したルームで通話します。ルームには最大10名が参加できます。10人が好き放題に話すと多分わけわからなくなるので、実用に耐えるのはせいぜい5人くらいだと思います。
LINEのグループ通話でよくね?って思いますよね。筆者もそう思って昔LINEのグループ通話を繋ぎながらBluetoothイヤホンを着けてゲームしたところ、味方の射撃中に耳がぶっ壊れるかと思いました。
次世代AK「ズガガガガガガガガガガガガガ」
次世代使うのやめろボケェ!!
BONXを耳に装着して喋ると、人間の声に反応してマイクがオンになり、喋り終わると勝手に切れます。その間はずっとノイズキャンセリングが効いています。
機能はざっくりとそれだけです。一応プッシュトゥトークも可能です。
「え?それだけで13,000円は高くない?」と思いますよね。
とはいえアイコムも7,000円+インカム代かかるじゃん?
だから別にそんなに高くはないかなと思いました。それにこれ、車で友達と移動するときにロードノイズを拾わないので通話がすごく快適なんです。
川越HEADSの入り口を初めて向かう友達に説明する時にとっても重宝します。
BONXのグレード
BONXには下からmini, Grip, Boostの3種類のグレードがあります。結論から言うと、筆者は中間のGripがいいと思います。充電方法やデザインの違いなどいろいろ違いはありますが、以下ではサバゲーする時に関係のある違いを記述します。
BONX mini
実勢約8,500円
- シングルマイク
- 連続通話3.5時間
- 防水性なし
BONX Grip
実勢約13,000円
miniに加えて
- デュアルマイク(環境音用と肉声用)
- 連続通話7時間
- IPX5防水(「シャワーを浴びても大丈夫」くらい)
BONX Boost
Gripに加えて
- 実勢3万円弱
- 連続通話10時間
- IP55防水防塵(IPX5に防塵も追加という意味)
最初に述べましたが、筆者はGrip推しです。お金に余裕があるならBoostがいいのでしょうが、いかんせん価格差が大きすぎます。
サバゲーは顔の近くで大きな騒音が発生するスポーツなので、マイクでのノイズキャンセルは欠かせません。その点、GripとBoostは同じマイク形式を採用しています。
Gripにはminiにはない防水性能も備えています。サバゲーは引くほど汗をかくので防水性能が欠かせません。
稼働時間も連続通話7時間なので十分です。10時から5時まで遊ぶとして、ひっきりなしに喋り続けたとしても電池は持つ計算になります。そもそも昼休みや休憩中は切っていると思うので、Boostの10時間分のバッテリー容量は不要です。逆にminiの3.5時間はちょっと心もとないです。
最後にBoostの防塵ですが、、、別にイラクの砂漠で戦うわけじゃないからいらなくない…?
BONXの中身
開封したら中から箱が二つ出てきました。
そのうち一つは空箱でした。なんやねん。じゃあ外箱のサイズ半分にして荷姿改善しなよとか製造業にいた筆者は思ってしまいます。
内容物は以下の通り
- 本体
- サイズ違いのイヤーピース×2
- 携帯用の巾着袋
- 充電ケーブル(micro USB)
耳の形が合わない人は自由に付け替えられるので便利ですね。
イヤーピースを外して本体部分だけでも使えるのでヘッドセットをしている人でも利用可能です。
本体の裏をめくると充電ポートとペアリングボタンが顔を出します。ちなみにペアリングボタン兼ON/OFFボタンです。
BONXの使い方
アプリをスマホにインストールします。なお、通信はモバイル通信を使用します。
まず本体とスマホアプリを連携します。
既にルームが作られていれば、ルームキーを教えてもらい、参加します。
ルームがまだ作られていなければ、上図右下の家のようなマークをタップして自分がルームを作ります。
あとはDiscordみたいな感じで話すことができます。
BONXの使い勝手
音質がいい
まずBONXはLINEの無料通話と同じようにインターネット通信を介して行う通話なので、無線機よりも音質がいいです。
無線機特有のノイズが乗った「味のある」音ではありませんが、まあ、音質良い方がいいじゃん…?
人が話していることはかなりクリアに聞こえます。
軽い
15gと軽い上に耳にかけて使えるので全然重量感がありません。
イヤーキャップ・イヤーループも耳のサイズに合わせて6通りから選べるのでフィット感が高く、首を振っても取れる気配がありません。
ノイズキャンセルが凄い
革命的です。
耳元で流速銃をフルオートでぶっ放しても、マイクはその音を全く拾いません。
これがマイク設定のデフォルトですが、これでハンズフリーモードで使用中、普通の声は聞こえてエアガンの銃声は拾わないという塩梅です。
マイクの感度ですが、普通の喋り声はバッチリ拾います。一方で、コソコソ話をするときのカサカサ声(?)は拾ってくれません。コソコソ話がしたい場合はプッシュtoトークモードにして使用する必要があります。
次回はフィールドで使った様子を記事にします。