サバゲー用のマスク(フェイスガード)って悩ましいですよね。フィット感を優先させると暑かったり、涼しさを優先させると固かったり。
筆者も色々なマスクを買ったり腐らせたり壊したり捨てたりしてきました。最終的に筆者は「撃ち合いが不利になるマスクじゃいけないよな」と思うようになったので、本稿では比較的頬付けを邪魔しないマスクを紹介していきます。
フェイスガードは絶対に付けよう
歯は一生ものです。そしてBB弾が当たれば歯は折れます。ダサいとか暑いとか言っていないでフェイスガードは絶対に装着しましょう。
欠けた歯は戻ってきません。
Guy shot in mouth SPITS OUT TOOTH #airsoft – https://t.co/IHfdUWWVE5 pic.twitter.com/SE1ySDRe5v
— Keeper (@KeeperDon) August 6, 2021
屋外フィールドの多くはフェイスガードを「推奨すれども義務化せず」というルールで運用しています。しかし筆者はフェイスガードせずにサバゲーするなんて、Tシャツ短パンでツーリングするぐらい危険なことだと思っているのでフェイスガードは絶対に装着した方がいいと思っています。
いっときのノリで「俺は自分の歯は自己責任でいいから」と言っても、向こう40年、50年付き合っていく永久歯が折れたら「まあしょうがないね」なんて簡単に割り切れるものではありません。
マスクしないなら歯が折れても騒ぐなよ?心配しちゃうからな?
最低でもマウスピースはしてください。唇なら切れても治ります。
フェイスガード5種5選
最近フェイスガードは多様化しており、自分が求める性能とデザインを豊かな選択肢の中から選べるようになりました。
従来型のメッシュマスク
いつの時代も一番人気があるのはこのタイプのマスクです。
耳周りを保護するメッシュがついているものと無いものがありますが、どちらでもOKです。耳に被弾することはあまり多くありませんが、被弾するとめちゃくちゃ痛いのであった方が安心ではあります。
注意点として、耳の位置は人によって違いますが、このタイプの耳ガードは位置調整ができないので人によっては後部のメッシュ内に耳がすっぽり入らなかったりします。筆者もその一人でした。
サバゲーしてると息が荒くなるので通気性はとっても大切です。通気性が悪いと呼気がゴーグルの中に入ってきて一気に曇ります。そこでメッシュマスクはどう考えても呼気がこもらないので通気性は抜群に優れています。
結構困りごとなのがサビ問題です。メッシュマスクのメッシュはコスト低減のためか鉄でできていることがほとんどです。そのため、塩水である汗が天敵です。
大抵コーティングがされているため、一回や二回の使用で錆びることはありませんが、一年くらい使っていると錆が目立つようになってきます。二年くらい使っているとボロボロと錆が落ちてくるようになります。
高い買い物ではないので、そうなったら消耗品と割り切って買い換えタイミングです。
サンセイマスク
筆者が一番長く使っているのがサンセイのフェイスガードです。
なんでお前ストラップ付いてないんだよ!どんだけストラップ需要あると思ってるんだよ!
というわけでストラップは自前で用意する必要がありますが、これ自体は優れたフェイスガードです。
サバゲーにおいて顔は激しく動かす部位です。クイックピークやシグナルなど、日常生活よりもはるかに俊敏な動きをするだけに、タクティカルに振れていくほどサバゲーマーは顔の重量が増えることを嫌います。そこで軽いサンセイのマスクが選ばれます。
サンセイマスクは樹脂製なので水道水で丸洗いすることで清潔に保つことができます。夏場にびっしょり汗をかいても、家に帰って洗面でささっと流して干しておけばOKです。
値段も1個800円前後なので、安くて軽くて清潔なサンセイマスクは長い年月を超えて多くのサバゲーマーに愛され続けています。
鼻の部分は硬く作られているので、特に鷲鼻な人は鼻の頭がマスクと干渉して痛いことがあります。
そういうときはウレタンを貼り付けたり、マスクを削ったりといった加工が必要になる場合があります。マスクは一日中付けているので、家で装着してみてちょっとでも痛いかな、と感じたらフィールドに持っていく前に要加工です。
また、耳の部分にある穴に何かしらの紐をかけてストラップにするという構造上、従来型のマスクのようにガッチリ顔に固定するのは難しくなります。
どうしても多少浮く部分が出てしまうことには目をつぶるしかありません。
布マスク型
2021年にライラクスから発売されたイージーブレスフェイスガードは、メッシュ状の布マスクの中にシリコンカップを仕込むことで
- 防護性能
- 通気性能
- フィット感
の3点を全部叶えた、「そう、それが欲しかった!」なマスクです。このマスクは飛沫感染予防にはなんの効果もありませんが、サバゲーには使えます。
このマスクは鼻にカップの上部を引っ掛けて、首の後ろでベルクロを留めるという固定方法をとっています。そのおかげでマスク全体のテンションが顔の下方向にかかっています。
従来のマスクはマスク自体のテンションが上方向にかかっているため、頬付けしたときにマスクが上方向にずれてゴーグルを押し上げてしまうことが多かったのですが、このマスクは頬付けとマスクのテンションが相殺するのでずれにくいです。
最近このマスクのユーザーが爆発的に増えている影にはコロナ禍でマスクをすることが日常になったことで、日常的な格好でサバゲーができるこのマスクのデザインが大きく支持されるようになったという事情もありそうです。
「なんでこんなもんに3000円以上払わなあかんねん!」と思うかもしれませんが、市場にある良質なスポーツマスクとシリコンカップだけでも2000円くらいになります。スポーツマスク1枚だとカップを保持できないので2枚重ねて縫製して…というコストで結局3000円オーバーになります。
ライラクスはいい値付けをしていると思います。
一体型
一体型は東京マルイのプロゴーグルに代表されます。
一体型マスクのメリットはまず後頭部でガッチリ固定されているためにずれにくいことです。特に東京マルイのプロゴーグルは視野を確保するためのレンズが大きく作られているため、レンズ下部が頬の上の部分に引っかかってずれにくくなっています。これは頬付けをしたときにも変わりません。
また、一体型のゴーグルは「ゴーグル+フェイスガード」という運用とは異なるため、両方の品質に責任を持って製造する必要があります。
これが防曇性能と安全性を同時に高めるという副次的なメリットを生んでいます。メーカーとしてはフェイスガードばかりにこだわって防曇性能をおざなりにした結果「曇りやすい」という評判になっても困るし、スカスカの製品を作って「怪我をした」という口コミが生まれても困ります。
一体型マスクはDyeマスクもそうですが、重量と通気性が犠牲になりがちです。安全性を高めて部品の面積を増やせば重くなりますし、BB弾が入り込む隙間を潰せばその分空気の逃げ場もなくなるので熱がこもりやすくなります。
また、一体型マスクはどちらかの調子が悪くなったり壊れたときはまとめて買い替えることになります。レンズの防曇コーティングが落ちてきたり、フェイスガードの樹脂が劣化してきたときにどちらかだけを買い換えることができないので出費は少し大きくなる傾向にあります。
バラクラバ型
バラクラバ型は、ここまでに紹介してきたフェイスガードのいいとこ取りをしたような製品です。
バラクラバ型は目出し帽のようにかぶって使用するため、頭全体でフェイスガードを支えることになります。それによって頬付けしたり頭を振り回してもずれにくくなっています。
頭全体で支えることによってフェイスガードの重量が頭全体に分散されるため、頭部の特定の位置に重心が偏りません。それによって遠心力の影響を受けにくくなるので安定感が増します。
口元がメッシュのタイプとカップを入れるタイプがありますが、メッシュのタイプであれば通気性は従来型のフェイスガードと同じ通気性を維持することができます。
頭全体を覆うので夏場は地獄です。吸汗・速乾を謳う製品が多いですが、夏場の発汗量はそんな速乾性など焼け石に水としか言いようがないくらいなのでビショビショになります。
試合が終われば給水などのためにバラクラバを外すのですが、ゲーム前に汗だくのバラクラバを被るのが嫌すぎるという欠点があります。
2つほど用意しておけば片方をもう片方の利用中に乾かすという運用もできます。
まとめ
筆者がサバゲー用のマスクとして譲れないポイントは以下の3点です。
- ずれにくさ
- 口元の通気性
- フィット感
全てを完璧に満たすマスクには出会えていませんが、筆者が色々買ってきた中で「これは結構いいぞ」と思い、結局現在使っているのはライラクスのイージーブレスマスクです。
それ以外のマスクはこんな用途の場合に選ぶといいでしょう
- 吐息でゴーグルが曇るのが嫌→従来型
- 汗や唾をさっと洗い流したい→サンセイ
- 少しでも隙間ができるのが嫌→一体型
- とにかくずれないでほしい→バラクラバ型