電子トリガー、最近は2万円台の電動ガンにも結構組み込まれていますよね。
モーターのパワーがなくてもコンピューター制御でギアの位置を任意の位置に持っていってくれるので、ストレスの少ない射撃フィールを楽しむことができます。
しかし、フィールドでカスタム談義を横耳に聞いていると、「壊したりすると怖いから俺にはできないな」という声を聞くこともしばしば。
いや、そんなことないんですよ。
下手さえ打たなければ、説明書を読める人ならば、最近の電子トリガーは普通に組めるようにできています。
今回は初めての電子トリガーを組む人に向けて、順を追って組み方を紹介します。
使うアイテム
今回使うのはSIG SAUERのMCX。
半年に1回のペースでローダーを失くす筆者にローダー込みは地味に嬉しい。
と一緒に電子トリガーなどを調達しました。
一緒に買ってきたのは
- Jefftron Leviathan V2 Optical前方配線
日本での知名度はTitanやPerunより低いですが、機能が筆者好みなので愛用しています。
価格も2万円以下で流通しているので、少し手が出やすいかも?
- サマコバ…の箱に入ったEG1000
特段重いスプリングを組むわけでも、ハイサイクルを狙うわけでもなければまあこれで十分です。
そうそう、最近41PXからモーターを借りて検証したので、もうちょっとハイサイクルも欲しいぜと言う人はぜひ読んでみてください。
- Leviathanの機能を拡張するスイッチ
今のところ販売を確認できたのはマイトリーとG.A.W.のオンラインストアでした。
それではこいつらを組んでいこう!
…とその前に組む前の動きをご覧ください。
THE海外製箱出し電動ガンという感じの動作です。なんかセミポジションでフルオート出ちゃうし。
分解
メカボを分解するところまで一個ずつ書いていきます。
スタンダードM4と基本的に同じなので、「メカボ取り出しなら問題なくできるよー」という人は組み込みまで飛ばしてください。
まずはアッパーとロワーレシーバーを分離します。
ハンドガード付け根のピンをピンポンチなどで打ち抜きます。
配線をアウターバレルに留めているタイラップは切ってしまいましょう。
これでアッパー、ハンドガード、ロワーの3枚におろせます。
ボルトキャッチのピンをピンポンチなどで打ち抜くと、ボルトキャッチが取れます。
セレクターのネジを外してセレクターを外しましょう。この銃の場合はアンビなので両方から外しました。
マガジンキャッチは左のパーツを強く押し込みながら、右のパーツを反時計回りに回転させると取れます。
トリガーロックピンも、これまたピンポンチなどで打ち抜きます。
ギザギザがついている方に打ち抜かないとガバガバになるのでよく見てから打ち抜きましょう。
グリップ底部のネジとピンを抜くとモーターキャップが外れます。
普通ネジ二つなのですが、この銃は珍しい構造をしています。
モーターのケーブルを丁寧に外してあげてると、モーターが取り出せます。
11.1Vのパワーでぶん回すタイプの、なんの特徴もないモーターが出てきました。
7.4Vだと使い物にならないのでEG1000に交換です。
グリップ底部のネジ二つを外すと…
グリップが取れました。
メカボ取り出し前の最後の作業として、ストックを外します。
ストック基部の六角ネジを外します。
ネジとブロック状のパーツを外してグイグイっと引っ張るとストックが取れます。
この20mmレールになっている部分の黒い部分がスプリングガイドも兼ねています。
90度回して引くとスプリングと一緒に出てきました。
明らかに海外用のハイレート3点不等長スプリングを、途中でぶった切ったスプリングが出てきました。
これでメカボが取り出せました。VFCの刻印がありますね。
「このシールを破ると補償効かへんよ」と言われていますが、構わず破ります。
まずここのネジと、ボルトキャッチにテンションをかけているパーツを外したら、それ以外の見えているネジを全部外していきます。
メカボが2枚におろせました。
電子トリガーの組み込み
写真を撮り忘れましたが、ピストン、ギア周りを全部取り外しておきます。
そうしたらトリガーとスイッチ周りを全部取っ払いましょう。
写真に写っているものはトリガースプリングを除き、再度組み付けることのない部品です。
改めて電子トリガーユニットの内容物です。
右端の袋は別売りの拡張機能なので、なくても全然OKです。
Leviathanは2層式になっています。
「クライタックのメカボならここを切ってね」とか書いてありますが、今回はそのまま使います。
2つの層を慎重に分けます。ピンを曲げないように注意です。
次世代電動ガンみたいにオートストップをかけたかったので、例の拡張キットをハンダ付けしました。極性はないのでとりあえずくっつけばOKです。
ちなみに赤丸の中の部分でトリガーフィールを調整します。
今回はスイスイトリガーにしたかったので完全に曲げてしまいました。
セレクタープレートを取り出してシールを貼ります。
物理的なトリガーロックが掛からなくなるので、セレクターの位置を光検知して射撃モードを電子制御します。
黒い部分のバーコード状になっていない方が1mmくらいはみ出すように貼りましょう。
多分ペロンと剥がれたがるので、瞬間接着剤を使って折り曲げた状態で止めてしまってもOKです。
付属のフォームを、メカボの右側の端末が当たりそうな場所に貼っていきます。
今回は特に当たる場所はありませんでしたが、余らせるのもなんなので説明書で推奨されていたポジションに貼っておきました。転ばぬ先の杖です。
それでは電子トリガーを組み込んでいきましょう。
今回は箱出しでほとんど動かしていないVFCのメカボだったので、そのまま特にグリスアップやシム調整はしていませんが、水っぽいグリスが大量に塗布されている場合は洗浄とグリスアップが必要です。
光検知式の電子トリガーはセンサーが汚れると誤作動するので、グリスは「絶対」薄塗りです。
上の段を外した状態でSCREW→と書いてある穴に付属のネジでネジ止めします。
今回は「触ったら出ちゃう」くらいのトリガーにしたかったので、付属のトリガーに引きしろ調整のネジを締め込んでいきます。
ここでユニットの2段目とトリガーを装着。
画像にはありませんが、トリガースプリングもお忘れなく。
こんな仕組みになっています。
これまた付属の配線を引き回しまして
ギアやピストンなどを元通りにします。
メカボを閉めたら
バッテリーを繋いで動作チェックしてみましょう。
動作チェックにはアプリが必要です。
正常に組めていれば、この時点でトリガーを引いたりすると、上記のアプリの画面で表示されるはずです。
うまくいっていないと3つ目のタブのエラーログにエラーが出ます。
エラーログ内でどうすればエラーを解消できるかも教えてくれるので結構親切です。
あとは元に戻していくだけです。
今回は手元に余っていた、サマコバの箱に入ったEG1000を例の机モーターの代わりに投入します。
写真を撮り忘れましたが、家に転がっていたM90くらい(体感)のスプリングを突っ込みました。
組み上げの最後に、ボルトキャッチの拡張ボタンをアッパーレシーバーに貼り付けます。
配線はいい感じに隠すなり切るなりしてボルトキャッチの裏に仕込みます。
完成
できました。キレッキレのショートストロークMCXです。
なんかキュインキュイン言ってるのはモーターの位置を調整していなかったためですね。
プリコックやアクティブブレーキの効き具合は手元のアプリから調整できるので、お好みの味付けにしていきましょう。
電子トリガーってなんか難しそう!と思っている人も多いと思いますが、実際にやってみるとそんなでもないのではないでしょうか?
射撃フィールの幅が格段に広がる電子トリガー。
みなさんもぜひ組んでみてください。