これまで元気に動いていた電動ガンが動かなくなること、ありますよね。
今回は電動ガンがうんともすんとも言わなくなったときに、チェックすべきポイントと直し方を簡単な方からまとめていきます。
大丈夫。静かに動かなくなったのであれば、(基本的には)深刻な故障ではありません。
一応東京マルイのスタンダード電動ガンを前提に話を進めますが、他のメーカーの電動ガンでも基本的には同じです。
それではいきましょう。
バッテリーは生きているか?
ニッケル水素でも、リポでも、完全放電したまま一定期間放置してしまうと、バッテリーが死んでしまいます。
死んでしまったバッテリーは何をやっても復活しません。もう充電を受け入れることができなくなってしまうのです。
久しぶりに電動ガン動かしてみるかな!
とタンスの奥から引っ張り出してきた電動ガンに、昔買ったバッテリーを繋いでも、うんともすんとも言いません。
こうなったらバッテリーを買い換えるしかありません。最近は比較的安価に高品質なリポバッテリーが手に入ります。
リポバッテリーは怖いな…と思っている人も少なくないと思いますが、現在の主流は確実にリポです。
リポバッテリーはリポバッグに入れて、30~70%の電池残量で保管すれば特に危険なことのないバッテリーです。
Cレートの高いバッテリーを使えば、それだけでセミロックを防止したり、サイクルを上げたり、レスポンスを上げたりできます。
「バッテリーが死んでしまったから」だけでなく、「お手軽に性能を高めたい!」という人にはカスタムの前におすすめしているのがバッテリーの交換です。筆者が愛用している高Cレートのバッテリーはこれ。
それまで「ウィン!」と言っていたセミオート射撃が「ピッ!」と出るようになります。ヒューズは15Aだと飛んでしまうかもしれないので、20Aなど、少し大容量にした方がいいです。
ちなみに、タミヤコネクターは接触不良を起こしやすく、コネクターのピンが奥に行ってしまい、通電しなくなることがまれによくあります。
ヒューズが飛んでいないか?
ご安心ください。ヒューズは過電流を防止する部品なので、ヒューズが飛んで動かなくなったということは、安全装置が正常に働いたということです。
ヒューズは安いです。小売でも5個で300円とかそのくらいなので、大量に仕入れているガンショップがヒューズ交換を無料で請け負っているのも頷けます。
ヒューズが飛ぶ原因は大きく分けて3つあります。
ヒューズが飛ぶ原因
モーターとバッテリーが強すぎる
ヒューズ容量が15Aなのに、15A以上を消費するモーターと、15A以上を供給できるバッテリーの組み合わせで使うとヒューズが飛びます。
ファミレスをイメージしてください。擬人化するとこんな感じです。
モーター(客)「もっと食える!もっと食えるぞ!!(消費)」
バッテリー(キッチン)「はいっ!はいっ!(給電)」
ヒューズ(ウェイター)「こんなに運べないよぉ(飛ぶ)」
ショートしている
分解を繰り返しているといつの間にか配線の皮膜が破けてショートすることがあります。
またファミレスで擬人化するとこんな感じです。
モーター(客)「お腹すいた(要求)」
バッテリー(キッチン)「これキッチンに届けて(給電)」
ヒューズ(ウェイター)「ミ°(無限に配膳されて飛ぶ)」
ギアロック・過負荷
モーターがヒューズ容量を超えて回ろうとするとヒューズは飛びます。
ギアロック状態ではギアを回せないのに、モーターは強引に回ろうとします。本来想定されていない負荷がかかるのでヒューズは飛びます。
また、M140などの重いスプリングを使っても、モーターには本来想定していない負荷がかかるのでヒューズが飛びやすくなります。
モーター「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
バッテリー「うおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ヒューズ「うわあああああああああ(死)」
ヒューズ飛び対策
- ヒューズ大容量化(高出力モーターに交換の場合)
- 破けた配線の皮膜保護(収縮チューブ)
- ギア、スプリングの軽量化
- ヒューズレス化(バカ)
ヒューズ飛びの対策は大雑把に言えばヒューズの容量(耐久力)を増やすか、負荷を減らすかの2択です。
ヒューズを強化するとしたら30Aくらいが関の山だと思います。
ヒューズをあまりにも強くしてしまうと、電動ガンの内部で異常が起きていても飛んでくれず、ヒューズより先に銃が壊れます。これでは安全装置の意味がありません。
スプリングはなるべく軽い方がメカボックスへの負荷が小さくなります。
その他の部品のことも考えて、スプリングに頼った初速調整はしないようにしましょう。
ヒューズレスで運用したらピスクラしました
そらそうよ
モーターコネクターはちゃんと刺さっているか
モーターの交換や分解を繰り返していると、コネクターが収縮チューブの中で折れていることがよくあります。それはまあよくあります。
そんなときはコネクターだけ交換してあげればOKです。特に難しいことはありません。
筆者はこの100個入りの袋を買っているので、どれだけコネクターが折れても動じません。雑な作業は備品でカバーです。
見落としがちなのが、「いつの間にかコネクターが抜けていた」です。
マジかよと思いますが、モーターは結構振動とねじれが発生する部品なので、いつの間にかコネクターが緩くなって外れていることがあります。
そんなときはコネクターの先端をペンチでちょっと潰して、挿入時の抵抗を増やしてあげればOKです。
モーターは生きているか?
モーターは回転時、ブラシがコミュテーター(軸)と接しています。回転している軸に触れているブラシは削れていきます。
最終的にはブラシが削れ切って通電できなくなります。通電できなくなればうんともすんとも言わなくなります。
ブラシがすり減ったら交換して、ついでにコミュテーターについたブラシのカスを取り除きましょう。
これだけで銃が生き返ることもあります。
モーターにおいて、ブラシは消耗品です。機械に定期的に油を差す必要があるように、ブラシもたまに替えてあげる必要があります。
セレクターは合っているか
東京マルイの電動ガンは組めるようにしか組めないのですが、海外製の場合はセレクターがどっち向きにも組めてしまうものが多くあります。
さらに電子トリガーが入っている銃の場合、セーフティに入れていてもトリガーに物理ロックがかからないものが多くあります。
すると、外見上はセミやフルにセレクターを入れているのに、銃はセーフティのままなので撃てない、ということが発生します。
トリガーは引けるのにうんともすんとも言わない!壊れた!と思ったとき、ここまで見返して全部大丈夫ならセレクターの組み方を見直してみてください。
スイッチは焼けていないか
これ一番めんどい
SBDやFETを使わずに電動ガンを使っている場合、スイッチが火花によって焼けてしまっていることがあります。
「あります」というよりも、従来型電動ガンの宿命ともいうべき故障です。
スイッチが焼け付いてススがまとわりつくと通電しなくなるので、これまたうんともすんとも言わなくなります。
対策① スイッチの掃除
メカボックスを分解したら、スイッチを取り外してスイッチの汚れをきれいに取りましょう。
スイッチの取り出し方は下記のリンクをご参照ください。
続けてスイッチに接点復活グリスを塗布します。
これで祈りながら回してみましょう。
なお、今後二度と焼き付くことのないようにSBDを導入しておきましょう。
SBDさえ付いていれば、おそらくスイッチの寿命より先にサバゲーライフの寿命がきます。
対策② スイッチの交換
スイッチが焼けて摩耗してしまっていると、どんなに綺麗にしても接点まで端子同士が届かなくなってしまいます。
そんなときはスイッチアッセンブリごと交換しましょう。
マルイの銃を使っている場合、本当は純正部品を手に入れたいところです。
しかし、マルイのスイッチは現金書留を送って、いつになるかわからない到着を待つしかないという終わっているサポート体制のため、サードパーティのパーツを多少擦り合わせながら使う一択になります。
やり方は簡単で、もともとついている配線をはんだごてで外し、スイッチを交換したら元通りにはんだ付けし直すだけです。
今後のスイッチ焼け対策としてSBDを導入するもよし、ついでにFET化してしまってもいいでしょう。